まちをみつめる会 活動報告


「公共サービスを見つめよう」委員会
公共のサービスのあり方・検証

3つの図書館を見学後、良い意味でも悪い意味でも、室蘭の図書館についてもっと知りたいと言う意見が、多く出ました。そこで、市立室蘭図書館の山下副館長にお願いし、お話を伺いました。

山下さんが話してくださった、「図書館のこれまでとこれから」

○施設の現状
殆ど止める場所の無い駐車場は区画整理の影響で今後も減少予定。
玄関正面が、市の公用車置き場になったが、図書館利用者へ解放の予定はない。
入り口の車椅子用スロープはインチキ。車椅子で来館しても人力以外に入り口から二階へ上がる事は出来ない。そういった設備もない。障害者から簡易リフト等の設置を望む声が無いのも不思議。
建物は老朽化しているが、新館建設の時期は未定。
館内がなんとなく臭いのは、トイレに換気扇が無いから。また、全体的にも換気設備が無い。
いつもブラインドが降りていて、室内が暗いのは、日の光がまともに入ってくる設計になっているため、設計ミスのような気もするが、やむをえず。

○山下さんが招かれる以前の図書館
図書館の本の分類は、全国共通の分類がされており、本一冊々にも共通の番号が与えられている。しかし、室蘭ではその全国共通の分類とは違い、独自のルールで分類。入り口から右側に「難しい」本、左側に「易しい」本が置かれていた。本の番号も買った順番に通番号を付け、それぞれ担当者の判断で「難」「易」の配置をしていた為、作者別に本がまとまっていなかった。
分類も番号も、約40年間正しくない方法を続けてきたため、配置も管理も不十分となり、、他年の図書館より本の照会が来ても対応が出来なかった。(館員が一冊の本を探すのに書棚一つ一つを見て探しています。)

○「らしきもの」から「普通の図書館」への改善
バラバラだった分類を、日本図書館境界で定められた「日本十進分類表」に基づき、整理しはじめている。
蔵書は約18万冊有るが、それらを4人のアルバイトと2代の端末で一日中整理、本が実際あるかどうかの確認も同時に行っている。また、バーコードの貼り付けも並行して行っている。
昨年購入分からは、全ての本にフィルムが掛けられ、保護処理されている。
室蘭工業大学から来て直ぐに、書名のみの分類カードを作成、それまでは、検索用のカードすら無かった。
蔵書のパソコン入力は、まだ先の話。検索のオンライン化は2〜3年から数年先の予定。

○これから現実させたい図書館のあり方
少し堅めの本を読んで、更に先に進んだ本を読みたいという人の要求に応えられないのが現状。
常識的に備えられているべき基本図書が抜け落ちているので、今はその穴を埋めるのが第一と考えている。
良書の中より特色を考えながら、随時購入していく姿勢を作っていきたい。
現在は美術書中心の購入を行っており、3〜4年のうちに一応のものが揃っていくだろう。
札幌では図書館で廃棄する本は、市民に案内をし、上限20冊に設定して配付、市民に還元している。室蘭も相当数の廃棄本が出るが、こうしたことが行われず、非常に残念。
図書館はやり方次第で強力な集客施設になる。どんな形にも変化できる可能性があるので、改善を続けて行きたい。

 

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会の決め事です
一緒に活動しまんか?
今までの活動報告書
今までの活動報告書
今までの活動報告書
室蘭市長を招いてお話をしました
会報誌「ピンクのくじら」
ピンクのくじら記事企画抜粋